相談事例
Web制作からReactエンジニアへ。30代で月40万円台のフルリモート長期案件を獲得した事例
著者: 海野 圭佑(けすと)
更新日: 2026/10/30
Web制作歴7年の30代の方が、AIによる仕事の変化と職場環境への不安をきっかけに、React・Next.jsや設計を学び、月40万円台のフルリモート長期案件で独立。9ヶ月の準備、面談3件、参画後の変化を紹介します。
「ずっとWeb制作をやってきたけど、この先も今の仕事を続けられるのかな……」
「AIが進化して、ホームページ制作の仕事が変わっていく。今からシステム開発を学んでも間に合う?」
そんな不安を感じているWeb制作者さんもいるんじゃないでしょうか。
今回ご紹介するのは、Web制作歴7年の30代の方が、Reactを中心に学び直し、フルリモートのフリーランスエンジニアとして独立した事例です。
2026年1月から一緒に準備を進め、8月から本格的に案件探しを開始。9月に月単価40万円台の案件が決まり、10月から参画しました。
この方が変えたかったのは、収入だけではありません。
以前もフルリモートで働いていましたが、業務量や職場の人間関係に悩んでいました。新しい現場では、質問しやすく、周囲が気にかけてくれる環境で仕事を始められたそうです。
Web制作で積んできた経験は、システム開発への転身でも活かせる。
僕が今回の事例で一番伝えたいのは、ここなんですよね。
※ご本人のプライバシーに配慮し、属性や案件の詳細は一部ぼかしています。内容は代表者のヒアリングに基づく個別事例です。案件獲得や条件を保証するものではありません。
まず、この方はどんな状態だったの?
| 項目 | 相談前と独立後 |
|---|---|
| 当時の年代 | 30代 |
| 以前の仕事 | 派遣社員としてWeb制作・ホームページ制作を7年 |
| 主な経験 | WordPress、Web制作、顧客との打ち合わせ、デザイナー・チームとの連携 |
| 相談時の悩み | AIによる将来不安、業務量、人間関係、給与 |
| 働き方の必須条件 | フルリモートを維持したい |
| 新しく学んだ分野 | React、Next.js、TypeScript、バックエンドの基礎、設計、AI活用 |
| 準備期間 | Reactコーチング9ヶ月 |
| 案件探し | 2026年8月開始、9月決定。面談3件 |
| 独立後 | 2026年10月から建設関連の大規模システムのフルリモート長期案件に参画 |
| 契約月単価 | 40万円台 |
ここで、ひとつ正確にお伝えしたいことがあります。
この方はWeb制作の仕事経験が7年ありました。一方、Reactを使った商用のシステム開発やNode.jsのバックエンド開発は、相談当初は未経験でした。
なので、「IT業界での経験がゼロだった」わけでも、「Reactの実務経験が7年あった」わけでもありません。
これまで積んできた仕事の経験を土台に、新しい技術を身につけた方です。
そもそも、なぜWeb制作から離れようと思ったの?
最初のご相談は、MENTAからでした。
当時の仕事は、Web制作やホームページ制作。お客様とやり取りをして、デザイナーさんや制作メンバーとも連携しながら、納品まで進めるお仕事をされていました。
でも、現場では業務量が多く、人間関係もつらい状態が続いていたそうです。
そして、もう一つ大きかったのが AIによる仕事の変化への不安 でした。
AIの進歩によって、これまで人が時間をかけていた制作作業を、以前より少ない手間で進められる場面が増えている。ご本人も、その変化を仕事の現場で感じていました。
もちろん、Web制作の仕事がすべてなくなるわけではありません。
ただ、ご本人は「このまま今の技術だけで働き続けられるだろうか」と強く心配されていたんですよね。
給与面にも悩みがあり、以前の派遣社員時代の月給は20万円程度。
さらに、ご事情があって次の仕事もフルリモートが必須でした。
ちなみに、前職もフルリモートです。今回の課題は「出社からリモートへ変えたい」ではなく、フルリモートという条件を守りながら、収入と職場環境、将来の選択肢を変えたいというものでした。
僕は、まず「どんな未来にしたいか」から一緒に考えました
相談に来てくださった時点で、Reactコーチングを始めることが決まっていたわけではありません。
最初に一緒に整理したのは、
- これからどんな仕事をしていきたいのか
- どんな働き方を続けたいのか
- 生活していくうえで、どのくらいの収入が必要なのか
- そのために今の経験から何を伸ばしていくのか
という部分です。
僕は、「フリーランスになること」だけをゴールにしたくないと思っています。
案件が決まっても、前と同じように毎日つらい思いをするなら、本人が望んでいた変化とは違いますよね。
話を重ねた結果、これまでのWeb制作経験を活かしつつ、Reactを中心としたシステム開発へ技術領域を広げる方針になりました。
そこで僕のReactコーチングを受けていただくことになりました。
9ヶ月、Reactの何を学んだの?
2026年1月から、一緒に学習と開発を進めました。
単にReactの書き方を覚えるだけではありません。
アプリケーションをゼロから一緒に作りながら、「なぜこの設計にするのか?」まで考えることを大切にしました。
1. React / Next.js / TypeScriptでアプリを作る
Web制作の経験があっても、Reactによる画面実装や状態管理、APIと連携するアプリケーション開発は別の学びが必要です。
React、Next.js、TypeScriptを使いながら、画面を作るだけでなく、アプリケーション全体を意識する練習を重ねました。
2. 仕様を理解して、設計を考える
今回、特に大切にしたのがここです。
AIにコードを書いてもらえる時代だからこそ、
- 何を実現する機能なのか
- どのようなデータが必要なのか
- 画面とAPIの役割をどう分けるのか
- どんな構成にすれば変更しやすいのか
を、自分で考えて説明できるようになることを重視しました。
AIを使うことと、設計をAIに丸投げすることは違うんですよね。
3. バックエンドの基礎も学ぶ
案件を探すにあたって、フロントエンドだけに範囲を限定しすぎないよう、バックエンドの基礎も取り入れました。
Node.js、APIのCRUD処理、認証の仕組み、データベースとの連携などです。
もちろん、これだけで「バックエンドの商用実務経験が豊富」と言えるわけではありません。
それでも、フロントエンドを強みにしながら、APIの仕組みも理解してチームで開発に参加できる状態を目指して準備しました。
Web制作7年の経験は、活かせたの?
僕は、ここも今回の大きなポイントだと思っています。
この方は、Reactの商用開発経験こそありませんでしたが、Web制作では長く仕事をされていました。
例えば、
- お客様の要望を聞いて、必要なことを整理する
- デザイナーさんと認識を合わせる
- チームのメンバーと協力して制作を進める
- 納品に向けて作業を進める
といった経験です。
新しい技術を学ぶことは必要です。
でも、これまでの7年をなかったことにする必要はありません。
そして、ご本人はとても真面目で誠実な方でした。
分からないことをちゃんと質問する。挨拶や感謝を忘れない。自分にできることを、一つずつ積み重ねる。
華やかな自己アピールが得意なタイプというより、当たり前のことを丁寧に続けられる方だったんですよね。
こういう姿勢も、チームで仕事をしていくうえで大きな強みだと僕は考えています。
ただし、実際の採用理由を先方から聞いたわけではないので、ここは僕の見立てです。
フルリモート限定で、案件探しは厳しくなかった?
正直、簡単な条件ではありませんでした。
新しく身につけたReactの技術を使って、システム開発のフリーランス案件を探す。しかもフルリモート限定です。
さらに、本人は当時の職場環境から離れることも大切にしていました。
僕の見立てでは、まだ伸ばしたい技術や設計力もありました。だからといって、希望条件を無視して案件を探すことはできません。
そこで、本人の経験や現在の技術力、フルリモートの条件を踏まえながら、営業担当の方と案件を探していきました。
案件探しを本格化したのは2026年8月。9月中に決定し、10月から参画しています。
案件面談は、3件。
多くの面談が入ったわけではありませんが、そのうちの1件で決めることができました。
もちろん、「面談3件なら誰でも決まる」という話ではありません。希望条件や市場のタイミング、本人の技術と人柄、営業担当者の支援が重なって実現した結果です。
今回も、営業担当さんの力が大きかった
僕はフリーランス独立の相談で、どのエージェント会社かだけでなく、誰が担当してくれるかを大事にしています。
今回も、本人の状況を理解して、条件に合う案件を探す営業担当さんの協力がありました。
技術を身につけることはもちろん大事です。
でも、その技術や経験を、案件を探している企業へ適切につないでくれる人がいることも本当に大事なんですよね。
今回の案件獲得は、ご本人の努力だけでも、僕のコーチングだけでもありません。本人・技術面の支援・営業担当さんの協力が重なった結果だと思っています。
決まった案件は、どんな仕事だったの?
決まったのは、建設関連の大規模な既存システムに関わるフルリモート長期案件です。
Reactを使ったフロントエンドの開発が中心で、API連携にも取り組んでいます。バックエンドにはExpressを使用していると聞いています。
参画当初は得意なフロントエンド実装からスタートし、将来的にはバックエンドにも関わることを期待されているそうです。
また、既存システムは規模が大きく、仕様を理解するのにも時間がかかるとのこと。
そのキャッチアップにもAIを使い、開発現場でもClaude CodeなどのAI活用を進めようとしているそうです。
以前はAIによる仕事の変化を不安に感じていた方が、今度はAIを使いながら、新しい開発の仕事に取り組んでいる。
僕は、この変化もとても印象的でした。
もちろん、AIを使えば仕事が保証されるわけではありません。仕様を理解して判断し、必要なことを周囲に確認する力も、これから磨いていく必要があります。
収入と職場環境はどう変わったの?
今回、金額としても大きな変化がありました。
以前の派遣社員時代の給与は月20万円程度。新しく獲得したフリーランス案件の契約月単価は40万円台です。
月ごとの金額を単純比較すると、約2倍になりました。
もちろん、給与と契約月単価は別なので、手取りがそのまま2倍になったわけではありません。それでも、生活や気持ちにゆとりができたのは大きな変化でした。
そして僕が、収入と同じくらい良かったと思っているのが職場環境です。
参画して約1週間の頃、ご本人とお話しする機会がありました。
そのとき聞いたのは、周囲の方が分からないことを教えてくれて、質問にも答えてくれて、気にかけてくれるというお話でした。
前の職場で人間関係に悩んでいたことを知っていたので、僕も本当にうれしかったです。
まだ参画したばかりなので、今後のすべてが順調だと断言はできません。
それでも、フルリモートを維持しながら、収入面と人間関係の両方で前向きな変化があったことは、今回の大きな成果です。
案件が決まって終わり、ではありません
僕は、独立した瞬間だけ良ければいいとは思っていません。
この方とは、案件が決まったあとも、
- これからどんな技術や経験を積んでいくか
- 5年くらい先まで、どんなキャリアにしていきたいか
- 希望する生活のために、どのくらいの収入が必要か
といった話をしてきました。
新しい現場では、フロントエンドの実装だけでなく、規模の大きいシステムの仕様理解やバックエンドにも少しずつ挑戦していくことになります。
独立はゴールというより、これから自分の働き方とキャリアを作っていく、新しいスタートなんですよね。
今後も、ご本人の頑張りを応援しています!
Web制作からシステム開発へ転身したい方へ
今回の方は、最初からReactやバックエンドに詳しかったわけではありません。
でも、Web制作で培った経験があり、自分の将来を考えて、新しい技術を身につけるために行動されました。
僕が今回の事例から伝えたいのは、「Web制作の経験があるなら、システム開発への道も検討できる」ということです。
ただ、Reactを数ヶ月学べば誰でもフリーランス案件を取れる、という意味ではありません。
その人がこれまでどんな仕事をしてきたのか。どこまで技術を身につけているのか。希望する働き方に合う案件があるのか。
そこを具体的に整理することが大事だと思っています。
そのうえで、目指す仕事に必要な技術力を、正しいやり方で身につけていくことも大事なんですよね。
「今の仕事のままで大丈夫かな?」
「Reactを勉強しているけど、自分の場合は案件を狙える?」
「フルリモートを維持しながら、次の仕事を考えたい」
そんな方は、今の経験と希望を一緒に整理してみませんか。
現時点でできること、必要な準備、目指したい働き方を一つずつ考えていきましょう😌